被災資料修復についてのリポート放送(追記あり)

(NHKワールドNEWSLINEのKさんから追加情報です…2013.3.12)

ショートノーティスにもかかわらず、リポートをご覧くださいましてありがとうございました。

陸前高田市の博物館の収蔵品を全国のボランティアが一点一点手で修復している、という内容のリポートです。

学芸機関にご関係の方が多くいらっしゃいますので、リポートに盛り込めなかったいくつかの疑問を記させて頂きます。

・収蔵品の台帳・目録が、収蔵品と一緒に保管されていて被災したため、被害全容が分からない。(パソコンも水をかぶった)
 また、学芸員が死亡し収蔵品の内容もわからなくなった。

・水損を想定した収蔵品の管理が完全ではなかった。

・「モノ」のレスキューを災害発生後、いつの段階で行うか。
(人命救助が最優先だが、2か月間水に浸かり続けたためすぐに手当していれば
損傷を免れることができたであろう収蔵品も多い)

山手線の東側にある図書館や横浜は大丈夫かな、、、と思わず心配になっています。

ちなみに、今回紹介した写真復旧のプロジェクトは、日吉キャンパスから5分の作業所と桜木町で作業しています。
宮沢賢治の「銀河鉄道の夜」にも登場する鳥羽源蔵博士が撮影した珍しいガラス乾板の修復など、
見学することもできます。

ご関心がある方は是非、下記のHPをご覧くださいませ。
http://www.facebook.com/rtd3project

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(NHKワールドNEWSLINEのKさんからのお知らせです)

先週水曜日に放送した津波で損傷した陸前高田市の博物館の資料を修復しようという取り組みについて、
5分のニュースリポートを制作致しました。

リポートの中に登場する写真修復にあたっているグループは、
日吉キャンパスから5分ほどのところにある専門学校で作業しています。

今週水曜までの掲載となっておりますが、図書館など多くの学芸機関にお勤めの皆さまに、
お時間のある際にご覧いただけましたら幸いです。

http://www3.nhk.or.jp/nhkworld/english/movie/feature201303061218.html

今回番組には盛り込めませんでしたが、特に貴重な資料の一部はチャック付きビニール袋に入っていて、
津波が二階収蔵庫をみたした際にも無事でした。

また、津波をかぶってもすぐに水洗したものは修復がしやすかったということです。

今後、専門家レベルでTIPが広く共有されて欲しいと願っております。