日時:2012年10月11日
場所:東京女子大学
講演者:高宮利行(慶應義塾大学名誉教授)
以下、高宮先生のメールから引用します。
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永瀬清子(1906-1995)は、知る人ぞ知るモダニスト詩人ですが、調べて行くと英語圏でかなりよく読まれていることがわかりました。私は2007年三田で開催された日本英文学会全国学会の特別講演で、ベーオウルフと渡辺綱を異文化相互干渉の観点から扱ったとき、永瀬の「グレンデルの母親は」(1929)に触れました(『英語青年』2007年9月号の拙稿参照)。グレンデルはベーオウルフが退治する怪物、その母親はベーオウルフが奪った息子の腕を奪い返しにいきます。このモティーフが渡辺綱の羅生門の鬼退治とよく似ていることを発見したのは1901年、オクスフォードの学者でした。
今回はむしろ永瀬の詩作品のいくつかをフェミニズムの観点から取り上げたいと思います。ご期待ください。